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金足農業高校の「準優勝」に思う

金足農業髙の「準優勝」に思う

 今年の夏の甲子園大会は、金足農業髙・吉田投手の快投と、逆転ホームラン、ツーランスクイズなど、野球の意外性を存分に味合わせてくれた素晴らしい大会となりました。しかし、決勝戦のまえに私は、これは大阪桐蔭高校の優勝と疑いませんでした。理由は、多くの方が指摘されているように、吉田投手の連投はもう限界だろうと思っていたからです。いくら体力的に十分な練習をしていたとしても、地方予選から甲子園大会まで、吉田投手が全試合完投ということでは、決勝戦ではもう肩が言うことを利かなくなっていたと思います。
 テレビ・新聞は、こぞって監督と吉田投手の健闘を誉め称えていますが、私は少し違った見方をしたいと思います。「9人野球」が何か素晴らしいことのように書かれていますが、予選から、ベンチの選手もなるべく多く起用して、ベンチに入れる18人で戦うべきではないでしょうか。もちろん、地方大会で、トーナメント方式ですと1回負けてしまえば、ハイそれまでよ、となってしまいますが、それを乗り越えて勝ことが名監督の条件ではないか、と考えるのです。
 吉田投手以外に、もう一人か二人、投手を育てることができなかったのでしょうか。
 ピンチヒッターやピンチランナーも、「高校野球」で認められている限り、それをフルに活用して戦っていくことがこの猛暑のなかで戦っていく戦術・戦略の一つではないかと思います。
 その点大阪桐蔭は、優勝すべくして優勝したと思います。今後しかし、毎年8月の猛暑・酷暑が年々激しくなってくると想定される中で、大会の在り方も問われてくるのではないでしょうか。
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スモークフリー銭湯の会と「無煙飲食」

 「スモークフリー銭湯の会」が8月18日(土)太田区の蒲田福の湯で89回目となりました。このユニークな名称の会は、銭湯ファンの寺嶋法子(のりこ)さんが2011年4月20日に第1回目を提唱。その後毎月1回、都内各区の銭湯を訪ねています。そして、単に銭湯に入るだけではなく、その後、近くの禁煙飲食店で「無煙飲食」を楽しんでいます。(寺嶋さんは、この「無煙飲食」をロゴにしたTシャツまで作っています)
 都内銭湯のロビー・脱衣所は、ほとんどが禁煙(または分煙)となっていますので、銭湯選びにはあまり苦労はないのですが、その後の「懇親会」のお店選びには、寺嶋さんは毎回頭を悩ませているようです。単に禁煙というだけではなく、お酒、おつまみ、食事が美味しく、かつ値段があまり高くないお店という条件があるからです。
 これまで、いろいろなお店に行きました。餃子の美味しい店、とんかつの美味しい店、うどんのうまい店、焼き鳥の店、ピザ・パスタの店、インド料理の店、魚がうまい店、中華料理の店などなど…。だいたい事前に寺島さんが「下見」に行って味と値段を確かめているようですので、安心してそのお店を利用できています。
 今月の蒲田福の湯は、2年ほど前にリニューアルした銭湯で、お湯の温度もあまり熱くなく、洗い場もとてもきれいで良い銭湯でした。そして、特筆すべききだったのは、土曜・日曜・祝日には、夕方からピザを焼いてくれるという、世界で唯一の銭湯だったのです。ピザも4種類あって、それぞれ大・小があり、大が1000円、小が500円ということで、この日は5人で行って、大を4枚注文しました。生ビールを飲みながらこのピザを味わいましたが、美味しかったですねぇ。
 ところで、私の良い銭湯の条件は、以下の通りです。まず、なんといっても熱すぎないこと、ジャグジー、電気風呂、水風呂、露天風呂があることです。この五つの条件が揃っている銭湯は、京王線沿線では笹塚の栄湯、幡ヶ谷の観音湯、柴崎の神代湯などです。小田急線では、豪徳寺の鶴の湯、千歳船橋四季の湯、祖師谷大蔵のユパークレビランド、東急目黒線では武蔵小山温泉清水湯、東急池上線の戸越銀座温泉、西武池袋線練馬の久松湯などが私の五つの条件をクリアする、とても素晴らしい銭湯です。
 東京都の銭湯は、ピーク時には3千軒近くありましたが、現在は約550軒ほどとかなり多くの銭湯が廃業となっています。寺嶋さんは、すでに300軒以上の銭湯に足を運んでいるようですが、私も「お遍路マップ」に記載されている銭湯の150軒ほどに入っており、毎月数軒ずつその数を増やしていきたいと思っています。
 
  

中田喜直先生の思い出

中田喜直先生の思い出
 読売新聞(8/7)に「時代の証言者」という連載コラムがあり、作曲家の大中恩(めぐみ)氏が執筆されています。23回目は「サッちゃん」というタイトルで大中氏の代表作をテーマに、中田喜直先生の誘いで「ろばの会」に参加したことから話が始まりました。中田先生と大中氏は「特攻隊」の要員でした。
 大中氏はこう書いています。「中田さんは気骨があり、曲がったことは大嫌い。禁煙活動家としても有名で、こんなことがありました。二人で新幹線に乗っていた時のことです。その筋のお兄さんたちが禁煙車両なのに、たばこをスパスパ吸っているんです。すると中田さんはおもむろに席から立ち上がって『たばこはやめてください』と注意しましてね。ドキドキしましたよ」。いつもはおとなしい感じだった中田先生の、面目躍如たるエピソードでした。
 実は、中田先生と私は、1980年に『嫌煙の時代』という本を波書房から共編著で出版しています。それまで、タバコの害についての専門書は何冊か刊行されていましたが、「社会的な視点」での最初の本ではなかったでしょうか。
 巻頭に中田先生は「タバコを吸う、ということは」というタイトルで19頁にわたって執筆していただきました。その最初の章で先生は「私はタバコを吸う教育者、政治家、宗教家、医者等をほとんど信用していない。(現実には、タバコさえ吸わなければ本当にいい人で立派な人も少しはいるけれど)」と書かれています。そして「私の考えと嫌煙権運動」の章では以下のように述べています。
「この運動は、戦後の多くの市民運動の中で、国民全体の健康と安全に直接関係している最も重要なものであって、それを推し進めてゆくことは、文明人として、普通の市民として当然の義務と考えているからである。だから、この運動に反対したり、からかったりするようなことに対しては強い怒りの気持ちを持っている」と全面的にサポートして頂きました。
 最後に先生は「タバコは麻薬の一種なのだから、麻薬のように正当に扱うべきである。国が率先してそれを売ったり、知識人がその宣伝に協力するようなことは、どちらも反モラルの恥ずかしい行為であると思わなければならない」と厳しい意見を述べておられますが、38年前に書かれた言葉が、現在でもそのまま通用すると、中田先生の〝先見の明〟に改めて敬意を表します。

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