“Think Globally, Act Locally”(地球規模で考えて、足元から行動しよう)
ということで、1月20日から自宅のある世田谷区の京王線・芦花公園駅周辺の「タバコポイ捨て撲滅」の勝手連を始めました。名付けて「クリーン世田谷勝手連」です。毎朝8時前後の約40分の散歩の際に、タバコの吸い殻とゴミを拾って歩いています。この間、禁煙学会の理事会で大阪に行った2月10日と、郷里の福島・南会津に行った4月4日~7日、そして大雨の日の二日間を除き、4月17日で延べ80日となりました。
これまでに拾った吸い殻の本数は、5,324本を数えています。前のブログにも書きましたが、この拾ったタバコは、他のゴミと一緒に清掃工場で燃やされています。小さな私鉄の駅の周辺、朝のわずか30分程度の散歩タイムでこれですから、日本全国で、毎日毎日ポイ捨てされているタバコの吸い殻の総本数は、いったいどのくらいになるのでしょうか。
朝日新聞(19.1.15夕刊)の「エコ」欄で「たばこの吸い殻も海の汚染の原因なの?」という記事が目に留まりました。吸い殻として残っている部分の多くはフィルターで、主な原料は、木材と石油からつくる「アセテート繊維」で自然界では簡単には分解されません。国際的な海岸清掃を1986年から先導してきたNGO「オーシャンコーサーバンシー」によれば、2017年に世界各地で行われた海岸清掃で、たばこの吸い殻は約241万本が回収され、ペットボトルやレジ袋の数よりもはるかに多かったとのこと。これまでの清掃活動で集められた分も含めると、約6千万本以上となり、集めたゴミの3分の1にのぼるそうです。
タバコの吸い殻は、海岸よりもはるかに内地の方が多いはずであり、大きな「社会問題」として議論すべきではないでしょうか。ポイ捨てタバコの中には、火がついたままのものもあり、火災・大惨事の原因にもなっています。だいぶ前ですが、北海道の釧路湿原で火災が発生し、たいへんな自然破壊となったことがありますが、その原因はたった1本のタバコの吸い殻だったことは記憶に新しいと思います。さらに、タバコの火の不始末による家屋・マンションなどの火災、それによる人の死なども毎年大きな問題となっています。
なおこの問題では、2月24日、千葉県医師会館でフリーランスライターの石田雅彦氏が、「毎年世界では推計約6兆個のタバコの吸い殻ができ、そのうち4兆5千億個がポイ捨てだ」と注目すべき講演をおこなっています。
石田氏は「タバコ会社は、ポイ捨てやタバコによる環境汚染が社会問題化することをずっと恐れてきた。タバコ由来のゴミの莫大な清掃費をタバコ会社は払っていない。清掃費用をだれがどう負担するのか、吸い殻汚染をどう解決するかが今問われている」と厳しく迫っています。
私は今後、この「タバコポイ捨て」を無くすため、告発を続けたいと決意を新たにしています。
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