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改正健康増進法とメディアの論調

 7月1日、「改正健康増進法」が一部施行されました。7月1日と2日、新聞各紙の論調を比較してみます。
 まず、最も大きく取り上げたのは、毎日新聞でした。2面と社会面トップ、そして都内版では調布市の条例を報じています。
 しかし、その内容はかなり消極的なのが残念でした。2面では「大学全面禁煙6校のみ」-「大規模51校“隠れ喫煙”懸念」というもので、社会面では「進まぬ全面禁煙」という大きな見出しでした。
 朝日新聞は第二社会面で、これまた「喫煙者締め出され…周辺懸念」というタイトルでしたので、これも褒められたものではありませんでした。東京新聞は1面左肩の扱い。「学校・病院・役所 悪質違反者に罰則」ということでまあ、合格点でしょう。
 1日の夕刊では日本経済新聞が「学校や病院 禁煙に」―悪質違反者に罰則―という見出しでした。同じく1日の夕刊で東京新聞は「役所や学校 敷地内原則禁煙」としましたが、サブ・タイトルが「「健康にいい」/愛煙家“さらに肩身狭く”」として、これは問題でした。2日は読売新聞が、社会面トップで「屋内禁煙スタート」と大きな見出しでしたが、サブタイトルが「吸いたい 公園へゾロゾロ」ということで、「都庁のたばこ難民が近くの公園に流入し…」などとかなり禁煙の足を引っ張る記述。産経も「煙たがられる屋外喫煙所」というタイトルで、本文では「今さらやめられないし肩身が狭くなるばかりだと嘆く」などと、これまた禁煙推進に冷や水をかけるかのようなコメントでした。
タバコ問題を取り上げる際に、どうしてこのような“決まり文句”が使われてしまうのでしょうか。「愛煙家」という言葉は死語にすべきと思います。
多くの喫煙者が内心“やめられればやめたい”と思いながらニコチンの強い薬理作用によってやめられない実態があるにも関わらず、タバコを吸っている人を「愛煙家」と決めつけている記者やコメンテーターの意識変革が必要ですね。
私は以前から、喫煙者=哀しい煙の囚われ人ということで「哀煙家」を提唱しています。またタバコは「嗜好品」とされていますが、これは文字通り死に向かう商品ですから「死向品」というのがピタリではないでしょうか。
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