日本経済新聞12月2日号に「SDGs経営が未来を開く:目標掲げ競う時代へ」というタイトルの記事が、見開き2頁にわたって大きく掲載されていた。
リード文を紹介したい。―『2019年は日本企業にとって「SDGs(持続可能な開発目標)経営元年」といっていい。貧困や環境問題など国際社会が直面する課題の解決へ、本格的な取り組みが始まっている。(中略)。SDGs経営で未来を開く力がある企業を、消費者や投資家、地域社会が評価する時代の幕が上がっている』―。
そして本文では、「SDGsは金融市場からの強い要請でもある。ESG(環境・社会・企業統治)を重視した投資の広がりだ。ESGに優れた企業こそ、長期的に付加価値を生み続けられるとの期待が背景にある。(中略)「売り手、買い手、世間が満足する『三方よし』は日本企業の多くに流れる精神だ。SDGsは将来世代を犠牲にしない。地球規模で考えるという意味で、三方よしの時間軸と地平軸を広げたものといえる」として、星五つに「キリンホールディングス」「コニカミノルタ」「リコー」の3社があり、星四つ半には「資生堂」「ソニー」「サントリー」「イオン」「花王」「富士フイルム」など31社が入っている。
しかし、この31社の中に、この「SDGs」や「ESG」に全く反する企業の名前があり、驚いた。その会社の名前は「日本たばこ産業」である。
「売り手」の日本たばこ産業(JT)は満足しているであろうが、「買い手」の喫煙者は、ニコチンという薬物の依存性によって、「吸わされている」のであり、現に数多くの世論調査・アンケートでは、70%以上の喫煙者が内心「やめたい」と思いながら吸っていることが明らかとなっている。同時に「世間が満足する」ことは全くなく、JTは国際会議で「公害企業」「犯罪企業」「死の商人」と位置づけられており、SDGsとは、全く相反する企業として厳しい追及が行われているのが実態なのである。
日本経済新聞は、「SDGs経営」の企業リストから、直ちにJTを外すべきではないか。
〚「SDGs」経営総合ランキング(50音順)〗(上記以外の企業名)
アサヒホールディングス/アンリツ/エーザイ/MS&ADインシュアランスグループホールディングス/小野薬品工業/オムロン/コマツ/清水建設/セイコーエプソン/積水ハウス/セブン&アイホールディングス/SONPOホールディングス/第一三共/ダイキン工業/大日本印刷/大和ハウス工業/東京海上ホールディングス/東芝/TOTO/パナソニック/ブリジストン/丸井グループ/三菱ケミカルホールディングス/ユニ・チャーム
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